ハインリッヒの法則と防衛運転
重大な交通事故は、ただそのときの偶然やミスによってもたらされているのでしょうか。必ずしもそうではないことをハインリッヒの法則は示唆しています。
ハインリッヒの法則とは
ハインリッヒの法則とは、ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが導き出した法則です。このハインリッヒの法則ですが、1件の重大な事故や災害の背後には、29件の軽い事故・災害、そして300件のヒヤリ・ハットがあるとする法則です。
ヒヤリ・ハットとは
ヒヤリ・ハットとは、事故にはならなかったものの、『危うく事故になるところであった』というような事柄をいいます。
ヒヤリ・ハットのさらなる背後には・・・
事故には至っていないヒヤリ・ハットですが、このヒヤリ・ハットの背後にはさらに幾千件もの『不安全行動』と『不安全状態』が存在しているといわれています。
先に挙げた無数の『不安全行動』と『不安全状態』のほとんどは事前に予防することが可能であると言われています。
ハインリッヒの法則からいえることとは
このハインリッヒの法則が教えてくれる教訓は、日常の何気ない行動に注意を払うことこそが、起こしてはならない重大な事故を防ぎうるということです。
日常の行動に注意を払い、『不安全行動』と『不安全状態』をなくし、大きな事故を未然に防ごうとするこの教訓は、事故やミスが許されない航空機の運行や、医療の現場で取り入れ、実践されています。
ハインリッヒの法則と防衛運転
重大な交通事故を未然に防ぐために私たちができることは何でしょうか。
それは防衛運転です。アメリカで考案された運転方法でディフェンシブドライビングといわれています。防衛運転とは、事故に結びついてしまう恐れがある行動や現象に事前に注意したり、対処したりしながら運転するテクニックです。
この防衛運転にあるものは、ハインリッヒの法則の教訓に通じています。
防衛運転のテクニックは、このサイトでもっとも身に着けていただきたい運転技術といえます。