安全運転を阻害する要因

もっとも安全運転を阻害しているものは何でしょうか。ここで挙げるのはこれから、安全運転の技術の向上を目指していくその前にぜひとも確認しておきたいことです。

安全運転を阻害する要因は、道路の作りや法整備など、さまざま考えられますが、それにはどうしても限界があります。日本全国の道路をくまなく安全な道路へと整備するには莫大な予算が必要となるでしょう。法を整備してもわたしたちがすべてをきちんと守らなければ意味がありません。実際に交通事故を起こすほとんどのひとが両者ともになんらかの法規違反をおかしているといわれています。

現在のあなたの運転技術は平均的な水準、もしくはそれ以上でしょうか

ところで、この質問。実際にアンケートを取った人がいます。その結果ですがたいへん興味深いものとなっています。

  • 「私の運転技術は平均的な水準ですよ。」と回答したひと
  • 「私の運転技術は平均的な水準に達していませんよ。」と回答したひと
  • 「私の運転技術は平均的な水準を超えていますよ。」と回答したひと

みなさんは、これらの回答がどのような比率になると予想するでしょうか

あるアンケートでは、「私の運転技術は平均的な水準を超えていますよ。」と回答したひとがなんと9割もいたそうです。

他のアンケートでも数字の差はあれど、「私の運転技術は平均的な水準を超えていますよ。」と「私の運転技術は平均的な水準に達していませんよ。」と回答するひとを合わせた数が過半数を上回ってしまうのです。

『平均的であるか、それよりもよいのか、それほどにはないのか。』これらをたずねるわけですから、元来、均一に広がりのある回答になるはずです。しかしながら、そうはならないのです。

なぜ、実態と異なる回答を私たちはしてしまうのでしょうか。

そこには、私たちが人間であるがゆえの性質抜きには語ることのできない側面があります。

安全運転と自己高揚バイアス

先ほど挙げた質問、運転技術についてのアンケートということですが、実は運転技術にかかわらず、他の分野においてもこのような、「私は平均以上の水準にある」という回答が多くなってしまうのです。

私たち人間はこのような、自尊心のよりどころとなっているような事柄について、自分が平均的な水準以上にあると考えてしまう傾向があり、社会心理学では自己高揚バイアスといわれています。バイアスとは、偏見や先入観を意味します。

この私たちの性質こそが安全運転を阻害するいちばんの原因となっているのです。

私たちが安全運転のための技術の向上には、日々自分の今の運転を見直し、悪い習慣に気づけば改善していく、このような態度が大切なのです。